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「今日はどうする?」
私の問いに新緑から清涼感のあるざわめきが起こる。
「…なるほど、透き通るような感じね!それなら…」
耳を澄ませて新緑の希望を聞き、カタログのページをハラハラと捲る……あった!
「これどう?日に翳すと葉脈が空を走るように透き通る緑。煌めきは抑えめにして上品な輝きに仕上げたら、今日の風にもよく映えるよ」
薫風が葉と葉の間を涼やかに抜け、差し込んだ陽光で新緑の煌めきがいっそう増す。私の提案に賛成のようだ。
早速、メイク道具の中から陽だまりを溶かしこんだ蜂蜜の小瓶と早朝の小川にさらした柳の艶だけを掬って練ったクリームを取り出し、適量をパレットにのせて混ぜ合わせる。そして、颯爽と流れる初夏の風を一掴みして風の筆を取った。
風の筆へ刹那に爆ぜる緑の憧れをのせ、新緑の一瞬をより輝かせる!
仕上がり完璧。
鏡を見せると、そこへ映った自分の眩しさに新緑がサワワと笑った。
私の問いに新緑から清涼感のあるざわめきが起こる。
「…なるほど、透き通るような感じね!それなら…」
耳を澄ませて新緑の希望を聞き、カタログのページをハラハラと捲る……あった!
「これどう?日に翳すと葉脈が空を走るように透き通る緑。煌めきは抑えめにして上品な輝きに仕上げたら、今日の風にもよく映えるよ」
薫風が葉と葉の間を涼やかに抜け、差し込んだ陽光で新緑の煌めきがいっそう増す。私の提案に賛成のようだ。
早速、メイク道具の中から陽だまりを溶かしこんだ蜂蜜の小瓶と早朝の小川にさらした柳の艶だけを掬って練ったクリームを取り出し、適量をパレットにのせて混ぜ合わせる。そして、颯爽と流れる初夏の風を一掴みして風の筆を取った。
風の筆へ刹那に爆ぜる緑の憧れをのせ、新緑の一瞬をより輝かせる!
仕上がり完璧。
鏡を見せると、そこへ映った自分の眩しさに新緑がサワワと笑った。
ファンタジー
公開:25/05/28 20:00
更新:25/05/28 19:16
更新:25/05/28 19:16
タイトルが長め
ページを開いてくださり、ありがとうございました!
ショートショートも感想も自分の「今、これ好き」を一番大切にしつつ、気まぐれに書いていこうかなぁと思います(ラジオ投稿はお休み中)
シンプルにとても気分屋です。
よろしくお願いします〜
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