気概を継ぐ

生前の父と私は仲が良いとは
言いづらい空気感がありました。

私は父のガサツさが苦手。
父は気弱な私に歯痒そうでした。
私は父が苦手でしたから尊敬する事も
ありませんでしたし、
父は私を一切褒める事はありません。

酒が大好きな父に対してアルコールが
大嫌いな私。
父と私は正反対だったのです。

父は生まれつき足が悪く右足を引きづり
歩くようでした。元々私は何も無かった
のですが、病気治療から右足が不自由に
なります。

そこで父の偉大さを知ります。
何かに付けて足の痛さを訴える私に対して
父は亡くなるまで足の言い訳をしません
でした。70年以上言わなかったのです。
それに対して僅か数年の愚かな私。
奇しくもお互い右足の同じ部位が悪い
のです。

私は父の気概を噛み締め継ぐ事に
しました。

生き様を示してくれた父を継承
したいと思ったのです。