1
2
もはや、私は何を食べているのか分からない。
高名なる預言者が、私に「息子を殺さないと、貴殿が殺される」と預言した。彼の言葉は絶対だ。予言が外れたことはない。
わが王国を守るには、私が息子に殺されるしかない。息子を殺せば後継ぎがいなくなる。
王妃は仕方がないと納得したが、愛人は狂気のように私を責め立てた。
「貴方がいなくれば、私はどうなるのですか」
愛人は国王がいてこその存在だ。私がいなくなれば、愛人は良くて絞首刑、悪くて強姦されてから切り刻まれる。
私の息子など、愛人からすれば他人だし、息子からすれば母から父を奪った憎むべき敵だ。未来はすでに見えている。だから、愛人は毎夜のように私を責め、決断を促す。
そして、気が付いたら、私は何かの肉を食べていた。
この肉が息子なのか、それとも愛人なのか、私には区別がつかない。
高名なる預言者が、私に「息子を殺さないと、貴殿が殺される」と預言した。彼の言葉は絶対だ。予言が外れたことはない。
わが王国を守るには、私が息子に殺されるしかない。息子を殺せば後継ぎがいなくなる。
王妃は仕方がないと納得したが、愛人は狂気のように私を責め立てた。
「貴方がいなくれば、私はどうなるのですか」
愛人は国王がいてこその存在だ。私がいなくなれば、愛人は良くて絞首刑、悪くて強姦されてから切り刻まれる。
私の息子など、愛人からすれば他人だし、息子からすれば母から父を奪った憎むべき敵だ。未来はすでに見えている。だから、愛人は毎夜のように私を責め、決断を促す。
そして、気が付いたら、私は何かの肉を食べていた。
この肉が息子なのか、それとも愛人なのか、私には区別がつかない。
その他
公開:25/05/15 23:46
ログインするとコメントを投稿できます