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幼なじみのヨシキが久しぶりに家に来た。彼とは高校は別だ。「なあ、タカシ、俺って使えない男か?」唐突に聞かれた。多分話を聞いて欲しくて来たんだろう。「コンビニバイトだけじゃ推し活も苦しくってさ」ヨシキがアイドルの推し活をしているのは知っていた。「ネットでバイト探したんだ」「それ危なくない?」「マリリンのためなら無理してもいいさ。日給5万、ホワイト案件っていうから行ったんだ、指定の場所へ。そしたら同い年くらいの人3人とちょい年上が1人来て。俺だけ『お前はいいから帰れ』って」「どういうこと?」「『どうしてですか、俺にもやらせてください』って言ったら『お前は使えない。絶対ヘマするから』って。ひどいだろ」
それって…
「あ、あの人たち、バイトの」
その時、テレビのニュースで闇バイトで強盗して逮捕された若者の事件が流れた。長い沈黙の後「俺、使えない男でよかった」ヨシキは言った。ほんと、よかったよ。
それって…
「あ、あの人たち、バイトの」
その時、テレビのニュースで闇バイトで強盗して逮捕された若者の事件が流れた。長い沈黙の後「俺、使えない男でよかった」ヨシキは言った。ほんと、よかったよ。
その他
公開:24/10/24 15:42
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