悪魔のオークション

　カーンカーンと木槌の音が響き渡る。オークションが終わった。
「皆様、お疲れ様でした。本日のオークションを終わらせていただきます。なお、落札品をすぐにご利用になりたいお客様は、当館の別室をご利用ください。その際は、スタッフにお伝えください。商品使用後は放置で構いません。こちらで処分いたします。それでは皆様、長い時間お疲れ様でした。またの開催にお会いしましょう。」
　落札者たちは部屋に消えていった。
　その後の一時間、館には多くの人間たちのおぞましい叫び声が響き続けた。
　声が収まると、満面の笑みの客たちが館を後にした。その衣類には赤いシミが点々としている。
「オーナー、良かったですね。皆様、商品にご満足されておかえりになりました。」
「それは良かった。ところで、使用された商品の人間たちはどうした？」
「全て霊柩車に乗せて運び出しました。今頃、火葬場です。」
「片付けも終了と。」