【妖怪小噺】偉人の幽霊?

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僕は近くのコンビニへ行った帰りに妙なものを見た。

そのコンビニは、近所でも有名なMさんの家の近くにある。
有名な理由は、白くて高い壁が何百メートルも続いている大豪邸だからだ。

Mさんの家を通りがかったとき、その日は晴れていたのにも関わらず、突然、空がピカッと光った。
雷かと思った瞬間、Mさんの家から人の形をしたものがたくさんスーッと空に上がり、あっという間に飛んでいった。
見えたのは一瞬だったが、あれは教科書で見た聖徳太子、あと一万円札で有名な福沢諭吉だ。

家に帰った僕は興奮気味におばあちゃんにこの話をした。
おばあちゃんは少し考えてこう言った。

「なるほど、それは金霊(かなだま)だね。流石、戦後から相当に貯めこんでたようだね……」

おばあちゃんは苦笑しながら、
「Mんとこは代々ドがつくケチだから、とうとう愛想をつかされたのさ。
さすがに渋沢栄一はまだ手に入れてなかったようだね」
SF
公開:24/10/22 17:20
更新:24/10/22 17:21
妖怪小噺 妖怪

鳳一

作品を読んでいただきありがとうございます!

最近色々な小説を読んでいたら、自分でも挑戦をしたくなりました!
ド初心者ですが、みなさんが楽しめるようなお話が書けるように頑張りますー!

「妖怪」の説話・由来などをもとにしたショートストーリー「妖怪小噺」シリーズを制作中!
妖怪・都市伝説・怪談などが好きです!お友達も募集しておりますので、ぜひ仲良くしてください!

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