トンネル

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トンネルを抜けると雪国であった。
川端康成・雪国の始まりの一文。私は今、それを肌で感じている。
親と喧嘩して家を飛び出した私が無意識に向かった先は子どもの頃よく遊んだ公園。
今は小さな子供が一人、砂場で山を作ってトンネルを掘っている。
「トンネルが開通しました。どうぞこちらへ」
私を見つめる子供。気休めに付き合ってやるか…トンネルの中へ手を伸ばす。
何かが私の手首を掴み、トンネルの中へと引きずり込む。
抵抗する事も出来ず砂まみれになった私。目を開けると、そこはさっきまでいた公園ではなかった。
私の知らない場所。ここがどこか誰かに聞こうにも、人はおろか動物も虫もいない。
元の場所に戻りたい…不安からそう願う私は足元の雪混じりの砂で山を作り、トンネルを掘った。
すると穴の向こうから声が聞こえる。
覗いてみると、公園にいた小さな子供が私を見て「トンネルを閉鎖します」と言って向こう側の穴を潰した。
公開:24/10/18 21:40

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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