探し物
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もぐらは道を作っていた
花も咲かない砂漠で
星も見れなくなった明るい街で
もぐらは海を見るのが好きだった
どこにでも同じ姿の海が
ゆったりとなびく表面が
柔らかくこの世界の大事なものを包んでいるようで
吸い込まれるように
海に入る
毛が濡れて重くなる
体が沈んでゆき
激しく揺さぶられる
息が漏れる
柔らかな海などない
胸が
喉がしまる
もぐらは思い出す
砂漠の寒い夜に星空が描かれること
街の植木鉢に咲く花の綺麗なこと
幸せだったんだ
口からこぼれる気泡はのぼっていく
肺が水で満たされる
花も咲かない砂漠で
星も見れなくなった明るい街で
もぐらは海を見るのが好きだった
どこにでも同じ姿の海が
ゆったりとなびく表面が
柔らかくこの世界の大事なものを包んでいるようで
吸い込まれるように
海に入る
毛が濡れて重くなる
体が沈んでゆき
激しく揺さぶられる
息が漏れる
柔らかな海などない
胸が
喉がしまる
もぐらは思い出す
砂漠の寒い夜に星空が描かれること
街の植木鉢に咲く花の綺麗なこと
幸せだったんだ
口からこぼれる気泡はのぼっていく
肺が水で満たされる
その他
公開:24/10/18 00:00
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