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ー今日は懐かしい伝言板が復活します!
駅のコンコースの壁に、伝言板が取りつけられていた。一日くらいスマホに頼らず、ノスタルジックな気分になってみようということか。
ちょうど彼女と駅で待ち合わせて遊園地に行くところだった。少し早く着いたので彼女はまだ来ていない。
ー由美へ 先に行ってるよ。10時に光ランドの北ゲート横で待ってる 圭太
白いチョークを手に取り、緑の黒板に書いた。スマホも携帯もない昔の恋人たちになったみたいで、ちょっとワクワクする。彼女は伝言板に気づいてくれるかな?
10時きっかりに、由美が笑顔で手をふりながらやってきた。
「伝言板、気づいた?」
「うん、ちょっとびっくりした」
「こういうのも面白いね」
「記念に撮ってきちゃった。待ち受け画面にしようかな」
彼女はポケットからスマホを取り出す。画面に僕の書いた伝言板の文字が見えた。
結局、スマホになるんだ。
駅のコンコースの壁に、伝言板が取りつけられていた。一日くらいスマホに頼らず、ノスタルジックな気分になってみようということか。
ちょうど彼女と駅で待ち合わせて遊園地に行くところだった。少し早く着いたので彼女はまだ来ていない。
ー由美へ 先に行ってるよ。10時に光ランドの北ゲート横で待ってる 圭太
白いチョークを手に取り、緑の黒板に書いた。スマホも携帯もない昔の恋人たちになったみたいで、ちょっとワクワクする。彼女は伝言板に気づいてくれるかな?
10時きっかりに、由美が笑顔で手をふりながらやってきた。
「伝言板、気づいた?」
「うん、ちょっとびっくりした」
「こういうのも面白いね」
「記念に撮ってきちゃった。待ち受け画面にしようかな」
彼女はポケットからスマホを取り出す。画面に僕の書いた伝言板の文字が見えた。
結局、スマホになるんだ。
ファンタジー
公開:24/09/26 21:18
老後の楽しみに、短いものを時々書いています。
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