恋のキュウリット

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恋のキュウリットを男女で食べると結ばれる。八百屋のおじちゃんがそう言ってた。

「さーや。俺、おいしいキュウリを手に入れたんだけど一緒に食べない?」
「放課後に何の用かと思ったらキュウリ?笑」

ぽきっ。
「はいっ半分こ。」
「ありがと。てゆうか、キュウリのことパピコだと思ってるでしょ笑」

キュウリからは瑞々しい香りが漂う。
せーの、いただきまーす。
ぽりっ。かりっ。

「うまっ」「ん〜おいしい!」

2人は同時に呟き、顔を合わせた。

するとびっくり。
「さーやの頭に黄色い花が咲いてる…」
「そっちも同じだよ!?」

ん?よく見ると、花びらの一つに”好き”という文字が書かれている。まさか両思い!?

一方、俺の頭の花を見ていたさーやの顔が、いきなり赤くなった。そんなさーやの花の周りを、どこからか現れたちょうちょが、ひらひらハートを描くように羽ばたいた。
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公開:24/09/28 23:35
更新:24/09/29 08:47

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