危機一髪　～ゾンビパンデミック～

俺とした事がしくじっちまった…ゾンビから逃げる途中で、まさかこんな深手を負ってしまうとはな…
幸い、この傷はゾンビに噛まれたものではない。とはいえ、早く処置しなければ俺は出血多量で死んでしまう。
病院へと急ぐ。どうか、医者か医療キットが見つかりますようにと願って。
俺の希望は簡単に打ち砕かれた。満身創痍の俺を見てナースゾンビが襲い掛かる。
必死に逃げるもゾンビの群れに囲まれる俺はついに意識を手放した。

…ここはどこだ？俺は…助かったのか？
傷口を見る。そこには包帯が巻かれている。縫われた感覚もある。
周囲にゾンビはいない。清潔ベッドで横たわる俺。
『お加減はいかがですか？』と医者ゾンビが話しかけて来た。
『ご安心下さい。私は腐っても医者です』
ナースゾンビが非常食を運んでくる。ゾンビウイルスに感染しないようにと配慮がされている。
ゾンビになっても、腐っても医者か…人間って、本当に強いな。