ナスカのちじょうえ

２０２４年９月２４日。ペルーの世界遺産・ナスカの地上絵について、この半年で３０３個も新たな地上絵が発見されたと報告があった。
もしかするとその中に私が発見したものもあるかもしれない…私はあれを発見した際、世に出すべきではないと思い、その存在を秘匿した。
私でも見つけられたんだ。私以外が見つけても何ら不思議ではない。
そもそもあれは正確には地上絵ではない。壁画だ。
地上絵が存在する砂漠地帯のとある洞窟。そこで多数の絵を見つけた私。
それははっきり言って、いやらしいものだった。男女の肉体関係を描いた、痴情絵と言うべきだろう。
日本にも、とある寺の天井画に男性器が描かれているものがある。歴史的文献としてそれはとても貴重なものだ。当時は『性器の大発見』等と密かに囁かれていた。
故にこれも発表すれば世界的に注目を浴びるだろう。
しかし私はそうしなかった。壁画に描かれた性癖を私は受け止めきれなかった。