塩をまく味噌ラーメン屋

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近所に味噌ラーメン屋がオープンした。

カウンターが縦に7席ほど並ぶ小さいお店に、
顔が毛だらけで熊のような店長と、鏡餅のようなでっぷりした男性店員の2人で切り盛りしていた。

やがて、濃厚でコクのある味が人気となり行列ができるほどになった。
夏のある日の晩、行列に並んでいた一人の客が、他の客を押しのけて店に怒鳴り込んできた。

「おら!いつまで待たせんだぁ!あぁ!?ヒック・・」

お酒が入っているようで、喚き散らし続けた。
優しく応対していた店長もついに堪忍の袋がキレた。

「おぅ!餅山、お客さんがお帰りだ!!」
「うっす!親方、ごっつあんです!」

餅山と呼ばれた店員は、勢いよく酔っ払いに組み付くと、
店奥から突っ切って、一気に外まで押し出して、投げ飛ばした!

【ただいまの決まり手は寄り切り、寄り切って餅山関の勝ち~!】
店先で豪快に塩をまく餅山関、空に座布団と季節外れの雪が舞った。
その他
公開:24/09/24 20:51
更新:24/09/24 22:01
初心者 初投稿

初川 鳳一

作品を読んでいただきありがとうございます!

最近色々な小説を読んでいたら、自分でも挑戦をしたくなりました!
ド初心者ですが、みなさんが楽しめるようなお話が書けるように頑張りますー!

「妖怪」の説話・由来などをもとにしたショートストーリー「妖怪小噺」シリーズを制作中!
妖怪・都市伝説・怪談などが好きです!お友達も募集しておりますので、ぜひ仲良くしてください!

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