満ち満ちる

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神保町に猫の本のみを取り扱っている猫本専門店がある。
私はここの大ファンで、足しげく通っている。ここに置かれある本を店員以上に把握している。それも猫愛ゆえである。
昔は同好の士も沢山いたけど電子化の波か、最近では顔を合わせる事がなくなった。
それに寂しさを覚えつつ、今日もお気に入りの猫本を物色していると店主から特別な1冊があると言われ、それを差し出された。
注文の多い料理店。
宮沢賢治の名作だ。これの何が特別なんだろう?初版本か?
本を開いてみる。すぐさま、夜の森の濃厚な空気が鼻をつく。
そこは入り口だった。ページの先に山猫軒の看板が見える。
私は本の中へと自身の体をねじ込む。
一度来てみたかったんだ…山猫軒。多くの注文の先に、何があるんだろう?
私は店へと吸い込まれる。背後で本が閉じられたのにも気付かず。
店主は呟く。
「主様。今宵も極上の食事をご満足いただけるまでお楽しみ下さい」と。
公開:24/09/20 21:50

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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