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人生が嫌になり身投げした。重りをつけて良かった。藻掻いても心変わりを許さず暗い水底に沈みゆく体。見上げれば大小様々な気泡が水面と共にキラキラ瞬く。自分以外の世界は輝いている。ゆっくりと目を閉じると、ゴボッと口から大きな泡が吐き出される。瞬く気泡は、世界との離別の様に明るい水面に吸い寄せられて行った……。
「あなたが落としたのは!金のダンベルですか?!それともこちらの銀のダンベルですか?!」
「……はい?」
そう、沈んだはずだった。
なのにいつの間にか私は力強い腕に抱かれ水面に顔を出し、それどころか訳のわからない質問をされている。場違いにも底抜けに明るい声。美しい女神。そして何より屈強な筋肉……。
「だからあなたが落としたのは……。」
女神をマジマジと見つめ、私は答えた。
「湖に落としたのはダンベルではありません……。恋心です……。」
力強い腕に恋に落ちた。
世界は輝いていた。
「あなたが落としたのは!金のダンベルですか?!それともこちらの銀のダンベルですか?!」
「……はい?」
そう、沈んだはずだった。
なのにいつの間にか私は力強い腕に抱かれ水面に顔を出し、それどころか訳のわからない質問をされている。場違いにも底抜けに明るい声。美しい女神。そして何より屈強な筋肉……。
「だからあなたが落としたのは……。」
女神をマジマジと見つめ、私は答えた。
「湖に落としたのはダンベルではありません……。恋心です……。」
力強い腕に恋に落ちた。
世界は輝いていた。
ファンタジー
公開:24/09/21 14:12
更新:24/09/21 20:35
更新:24/09/21 20:35
やはり筋肉
筋肉は全てを解決する
ぽんずとかねぎとか薬味と調味料。
(たまに作品整理をします。整理したSSはNovelDays等にあります)
http://lit.link/misonegi
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