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「これは、天邪鬼さん」私は隣に座った男に露骨に嫌悪感を示した。性悪な男は吉田という名だ。
「失礼だね、まあいい。どうだい世界は」
「どうって、普通さ」
「あれだけ盛り上がっていた泡の話はどうなった」
「とんと聞かないね。当然だろう」
「泡が弾けたってか。私としてはバブル崩壊は一度で懲りごりなんだがね」向けられた笑顔が下品でうんざりする。
「だからもう泡の話をしても意味が無いんだから当然さ」
「そこだよ。誰も泡の話をしなくなった時だからこそ泡の話をする事に意味があるんじゃないか」
「ほら、天邪鬼じゃないか。なら聞いてやるから泡の話をしなよ」
「実はね、泡の話が消えて当然。全世界の泡が盗まれたんだよ。もう世界に泡は存在しない」
「馬鹿言うな。泡ならここに…」
「そうさ。盗んだ犯人がここに隠したんだから。とはいえ私も共犯だがね。さあ世界に泡を返すのを手伝っておくれ」
男は目の前の庭を指さした。
「失礼だね、まあいい。どうだい世界は」
「どうって、普通さ」
「あれだけ盛り上がっていた泡の話はどうなった」
「とんと聞かないね。当然だろう」
「泡が弾けたってか。私としてはバブル崩壊は一度で懲りごりなんだがね」向けられた笑顔が下品でうんざりする。
「だからもう泡の話をしても意味が無いんだから当然さ」
「そこだよ。誰も泡の話をしなくなった時だからこそ泡の話をする事に意味があるんじゃないか」
「ほら、天邪鬼じゃないか。なら聞いてやるから泡の話をしなよ」
「実はね、泡の話が消えて当然。全世界の泡が盗まれたんだよ。もう世界に泡は存在しない」
「馬鹿言うな。泡ならここに…」
「そうさ。盗んだ犯人がここに隠したんだから。とはいえ私も共犯だがね。さあ世界に泡を返すのを手伝っておくれ」
男は目の前の庭を指さした。
ファンタジー
公開:24/09/02 17:40
まずは自分が楽しむこと。
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