お酒はハタチから
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「土の香りがするね、このビールはなんだい?」
おすすめで出されたビールについてソムリエに聞く。
「このビールは泡に消えた夢から作られたビールです」
「なるほど。夏の今なら甲子園の夢あたりかな?」
「ええ。球児たちの夢が凝縮されているようです。泡が消えないうちにどうぞ」
勧められるまま一口飲むと、目の前に青い空とグラウンドが広がる。
「ああ……」
懐かしい記憶が蘇る。照りつける太陽の下で汗だくで球を追ったあの日。逆転ホームランで散った甲子園の夢。これは私の夢。飲み進める度に忘れていた情熱が胸に戻ってくる。
ビールジョッキは一瞬で空になった。
「ありがとう。いいお酒だった。まるで十代に戻ったかのようだよ」
ソムリエは少し困ったように笑う。
「おや、それは困りますね。お酒は二十歳からですからね」
おすすめで出されたビールについてソムリエに聞く。
「このビールは泡に消えた夢から作られたビールです」
「なるほど。夏の今なら甲子園の夢あたりかな?」
「ええ。球児たちの夢が凝縮されているようです。泡が消えないうちにどうぞ」
勧められるまま一口飲むと、目の前に青い空とグラウンドが広がる。
「ああ……」
懐かしい記憶が蘇る。照りつける太陽の下で汗だくで球を追ったあの日。逆転ホームランで散った甲子園の夢。これは私の夢。飲み進める度に忘れていた情熱が胸に戻ってくる。
ビールジョッキは一瞬で空になった。
「ありがとう。いいお酒だった。まるで十代に戻ったかのようだよ」
ソムリエは少し困ったように笑う。
「おや、それは困りますね。お酒は二十歳からですからね」
公開:24/09/01 23:09
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