バブル
0
4
連日の残業で気持ちが腐り、デスクを叩いてしまった。
そんな傷心中の僕に声をかけたのは、絶賛昇進中の同僚だった。
気晴らしにと渡されたチケットを手に訪れたのは会員制のカウンターバー。
席に着き出されたお冷を口にすると、それは水ではなくカクテルだった。
(美味い、、、)
染み渡る味に眼を閉じる、、、
気苦労が洗い流されるようだ。
「お客様」
ハッと眼を開くと、泡のような球体が周りを占めていた。
「随分と御苦労なさってますね」
思わず僕は彼に尋ねた。
「多忙な日々に疲れてしまった《心》を癒やすカクテル【バブル】でございます。
重ねた疲労は泡と消え、揉め事は水に流す。
明日はきっと良い日となりますよ。」
狐に化かされたような気分だが、悪い気はしなかった。
僕は残りを飲み干し、その店を出る。
暫く歩き、クスッと言葉が出た。
「どうりでアイツが毎日ハジけて仕事してるわけだ。」
そんな傷心中の僕に声をかけたのは、絶賛昇進中の同僚だった。
気晴らしにと渡されたチケットを手に訪れたのは会員制のカウンターバー。
席に着き出されたお冷を口にすると、それは水ではなくカクテルだった。
(美味い、、、)
染み渡る味に眼を閉じる、、、
気苦労が洗い流されるようだ。
「お客様」
ハッと眼を開くと、泡のような球体が周りを占めていた。
「随分と御苦労なさってますね」
思わず僕は彼に尋ねた。
「多忙な日々に疲れてしまった《心》を癒やすカクテル【バブル】でございます。
重ねた疲労は泡と消え、揉め事は水に流す。
明日はきっと良い日となりますよ。」
狐に化かされたような気分だが、悪い気はしなかった。
僕は残りを飲み干し、その店を出る。
暫く歩き、クスッと言葉が出た。
「どうりでアイツが毎日ハジけて仕事してるわけだ。」
ファンタジー
公開:24/08/31 14:38
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます