2
4
瀬伏し、瀬戸際、逢魔が時。
鏡面鏡裏、泡の中。
泡に会ったら気ぃつけな。
そこに映る自分と目が合うと、パチンと弾けて出られない。
くるりとまわって出られない。
昔、祖母がお手玉をしながらそう歌っていた。面白いと思っていたが、今考えると恐ろしい。
だいたい泡に会うって何なんだろう?生まれてこの方、泡に会った事はない。
「泡じゃなくて合わせ鏡の事なんじゃない?」
何の気なしに歌の話をすると、サオリはそう言った。なる程と納得。
「いやいや!だったら更に怖いじゃん!」
「昔の歌って言葉遊びがあるし、裏の意味もあるって言うしね?」
「やめてよ!」
ニヤッと笑うサオリ。そんな話をしながら私達は歩く。
夕暮れ。ビルの硝子にその姿が反射する。
「瀬伏し瀬戸際……。」
教えたばかりの歌を歌うサオリ。その声が突然止まる。
「……え?泡?」
パチンと弾けるような淡い音。
サオリは消えた。
鏡面鏡裏、泡の中。
泡に会ったら気ぃつけな。
そこに映る自分と目が合うと、パチンと弾けて出られない。
くるりとまわって出られない。
昔、祖母がお手玉をしながらそう歌っていた。面白いと思っていたが、今考えると恐ろしい。
だいたい泡に会うって何なんだろう?生まれてこの方、泡に会った事はない。
「泡じゃなくて合わせ鏡の事なんじゃない?」
何の気なしに歌の話をすると、サオリはそう言った。なる程と納得。
「いやいや!だったら更に怖いじゃん!」
「昔の歌って言葉遊びがあるし、裏の意味もあるって言うしね?」
「やめてよ!」
ニヤッと笑うサオリ。そんな話をしながら私達は歩く。
夕暮れ。ビルの硝子にその姿が反射する。
「瀬伏し瀬戸際……。」
教えたばかりの歌を歌うサオリ。その声が突然止まる。
「……え?泡?」
パチンと弾けるような淡い音。
サオリは消えた。
ホラー
公開:24/08/31 12:52
泡
クラフトビールコンテスト
ぽんずとかねぎとか薬味と調味料。
(たまに作品整理をします。整理したSSはNovelDays等にあります)
http://lit.link/misonegi
ログインするとコメントを投稿できます