ギャルの令嬢、書道を学ぶ

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「黒川ー!書道教えてー!」

彼女は白石。俺の隣の席にいるギャルである。
白石の家はお金持ちらしい。いわゆる令嬢である。ギャルなのに。

「どうして書道やりたいと思ったの?」
「ギャルが書道してたら、なんかウケるじゃん!」

俺は書道で日本二位になったことがある。
一位になれなかったコンプレックスはあるが、
教えることは、嫌ではなかった。

黒川と白石。オセロのような組み合わせだ。
こうして、俺と白石の特訓?が始まった。

放課後、白石にふと質問してみた。

「白石ってなんか目標とかあるの?」
「書道で日本一になること!」
「黒川みたいに、個性全開で書いてみたいんだー!」

白石は父からある課題を受けているらしい。
それはどの分野でもいいから日本一になることだ。
令嬢の彼女には、選択肢は多い。
その中で俺を選んでくれたことは、うれしかった。

俺の心は、「黒から灰色」へと向かっていく。
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公開:24/08/30 09:53
更新:24/08/30 13:06

天ヶ埼紫翠( 東京都 )

趣味で小説書いてます。
よろしくお願いします。

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