狭いセカイ

学校。なんて狭い世界だ。馬鹿どもが優劣決め、ヒエラルキーを形成する。
俺が底辺だと？狭い世界しか知らん馬鹿どもめ。俺はお前達よりも偉い。
このネトゲを見ろ。俺は世界トップランカー１００にランクインしている。この数字が何よりだ。
だが先日、その牙城が崩れた。新たなランカーの誕生。俺はあっという間にランク外に落とされた。
もっと強い武器が必要だ。課金の為、親の金を盗んでいるところを見つかり、誤って親を殺してしまった。
人生終わった…そんな時だ。ネトゲの運営が俺に会いたいと言ってきた。運営が俺にふさわしい仕事を与えてくれた。
俺は最強の装備に身を包み、悪徳プレイヤーを狩る。
俺はこの仕事に誇りを持っている。ネトゲという広い世界で今日も寝食を忘れ働く。

「先輩。あの囚人の部屋、狭すぎないですか？あれじゃまるで棺桶ですよ」
「いいんだよ。あれでも広すぎるくらいだし、すぐにあれを棺桶として使うから」