未確認飛泡体

未確認飛泡体が発見された。
見た目は巨大はシャボン玉のようで、直径は100mくらいになろうか、光の加減で虹色に輝いていた。
それは上空をゆっくりと旋回していた。
当然世界中で話題になり、飛泡体についてさまざまな憶測が飛び交った。
未知の自然現象、某国の新兵器、はたまた神の裁きによるものなど。
それはただ浮いていて、なにも害を与えなかった。
だからと言って放っておくとこはできないと、各国は破壊しようと試みた。

ある国は飛泡体にむかってミサイルを打ち込んだ。
しっかりと命中したように見えたが、それは飛泡体のなかに取り込まれ、がらくたのように浮いているだけになった。
その後世界中の国々が戦闘機や爆誕を打ち込んだが、すべて飛泡体の中で、まるでこどものおもちゃ箱のように積み上がっていくだけだった。
泡の中が武器で埋め尽くされたと思ったその時、飛泡体は上へ進路を変え、宇宙まで飛んでいった。