台風一課

0
3

台風一過。
台風が通り過ぎ、空が晴れ渡る。
青空がまぶしい。


ビュービュービュー
ザザザザーザザザザー

「あはははは!もっと吹けー!もっと降れー!」
ものすごい風と雨。
大型の台風が上陸する。
子供の頃、何故だろう。台風の日は胸が高鳴った。
自分の力以上の自然の力に圧倒されつつも、自分にその力が備わったような感覚が楽しかった。

親に頼んで北上する台風を追いかけたこともあった。
ご近所からは、台風一家だねなんて言われた。

年齢を重ねるにつれ、そんな気持ちは失せ、次第にその台風による被害の甚大さに恐怖した。

この国では、かつての自然環境とは異なり、台風が多発するようになって久しい。
台風による被害も増加している。

そんな台風の被害が発生した現場へ駆けつけ、復旧作業の指揮を執る役所の仕事。
台風一課。
今の私の仕事だ。


台風が過ぎ去り、青空がまぶしい。
台風一過だ。
その他
公開:24/08/18 10:40
台風 日常 台風一過

前虎2( https://twitter.com/mae10ra )

以前の「前虎」ページにて184作品(近眼なプリンセス)までの投稿はご覧いただけます。
そちらのページは2023年4月23日からログインできない状態のため、
その後の投稿作品は新たにこちらの「前虎2」のページに投稿いたします。
以前と変わらず「小説家になろう」さんの「前虎」ページでもご覧いただけます。
よろしくお願いいたします。
 

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容