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オープンの時間は不明だが、午前二時くらい。訪れる人は不眠症、気まぐれな人、暇を持て余す人など。深夜にやってきて運良くオープンしていたら受付で白い紙をもらい、備え付けのペンで何か書く。文字でも文章でも記号でも絵でもよい。入館料は無料。書いたものを提出すると入れるが白紙だと入れない。入口でたまに列ができてもなかに入ると自然にひとりずつになる。部屋は静かで暗い。展示品は絵画が多い。彫刻が展示室の警備員と間違われたことがある。暗い部屋にぼおっと作品だけが明るい。近づいて一点を見ていると照明が落ちるので次の作品に移る。次の作品は隣かそのまた隣の部屋にある。明かりの下の次の作品に近づくと先に見た作品と似ている。同じかどうか見ているうちに照明が落ちる。そうして一晩に数点の作品をみると出口に近づく。出口の先は闇。足を踏み出すとそこは自分の部屋のベッドだったり、駅の雑踏だったりいろいろ。翌朝なのは確かだが。
その他
公開:24/08/17 10:11
2020年2月24日から参加しています。
タイトル画像では自作のペインティング、ドローイング、コラージュなどをみていただいています。
よろしくお願いします。
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