侵略者たち

地球という惑星はとても面白い。故に、多くの地球外知的生命体から狙われている。
先日の運動の国際大会。地球外に住む我々にとって、運動とは見せるものではなく、狩りや闘いの為に研ぎ澄ますもの。
それをああも魅力的に見せるとは、地球人の発想には恐れ入る。
そんな地球人の頭の中に興味を持ったのが私である。私の惑星には創作物という文化がない。
漫画・小説・絵画といった、エンタメが存在しない。
故にその技術を奪うべく、私は地球に文化侵略サイボーグ、通称・文ボーグをばら撒いた。
ペン型の文ボーグを見て誰も怪しまない。
技術を奪われているとも知らず、文ボーグを使っては新たな作品を生み出す。
想像力によって生まれる創作物が、私に無限の可能性を与えてくれる。
ただ…近年では創作の主流がデジタルへと移り変わり、文ボーグから得られる情報も減りつつある…
おかげで人間に擬態するデジタリアンに先を越されてしまっている。