発想芋

私の趣味は芋掘りだ。庭に植えられた芋を、気が向いては掘っている。

今日はどんな芋が掘れるかな。
私は勢いよく、ツタを引っこ抜いた。

おっ立派な芋が引っこ抜けた！
どれどれ、皮の表面には「ハンバーグ」という文字が書かれていた。それじゃあ今日の夜ご飯はハンバーグにしようかな。

うんとこしょ。もう1本ツタを引っ張ると、今度は2個の芋を収穫できた。1つ目に書かれていたのは「ハンカチ」。それを見て私は、昨日喧嘩した幼なじみにハンカチをプレゼントして仲直りをしようと決めた。

2つ目には「発想芋」。そう、実はこの芋たちは、芋でもあり発想でもあるのだ。私たちは日々、頭の中の畑を耕し、その畑から発想を収穫している。

それでは「発想芋」というタイトルで、今からショートショートを書くとしよう。