私はインプレゾンビになりたい

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意味がありそうで全く無い文面。私はそれを見てため息を吐く。
「やっぱり本物は違うよなぁ」
そして下書きを全て削除した。やっぱりこんなの本物には遠く及ばない駄文なのだ。
私はインプレゾンビに憧れていた。彼らが投稿する日本語の文章に何か素敵なものを感じていたからだ。何かと今は理由だったり意味だったりを渇望する時代で、それらがなければやっかみを受けてしまう。私はそれに辟易していた。何となくで生きていたかった。何も考えないゾンビになりたかった。そんな時にインプレゾンビに出会ったのだ。
私はすぐに彼らを研究した。日本語でない文面も翻訳し、意味を読み取った。彼らの国籍や状況を調べ、なんでこんなことをやっているか理由も調べた。そうしたら彼らに近づけると思ったのだ。
そしてなりきり始めてから気づいたのだ。自分はただのゾンビのふりをした理性的な人間だと。
そしてゾンビなんかフィクションであると。
その他
公開:24/08/15 21:53

リマウチ

超ショートショート書いていきます

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