エール
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次はわたしなんだな、と思った。
「おはよう」と言っても答えてくれない、他の人たちとこっちを見ながらコソコソと話す、ちょっと肩がふれただけで手で払われる。
このクラスの女子、全員から。
今朝から突然こうなった。昨日のうちにLINEで示し合わせていたのだろう。
ぐにゃり、と教室の景色がゆがんだ。背中から変な汗が止まらない。わたしは立っていられなくなって、自分の席に座る。
いつもいっしょにいる加奈と紗英は、美紀たちのところに行ってしまった。クスクスとイヤな笑い声が聞こえる。わたしは、ひとりぼっちだ。
ななめ前には、だれもすわっていない机といすがある。先週からずっと学校を休んでいる、古川さんの席。次は、わたしがそうなる番なんだ。
うつむくと、机の中から紙の切れ端がのぞいていた。
取り出してみると、「わたしは味方だよ」と書かれていた。
だれのものかわからない、小さな文字。わたしには光り輝いて見えた。
「おはよう」と言っても答えてくれない、他の人たちとこっちを見ながらコソコソと話す、ちょっと肩がふれただけで手で払われる。
このクラスの女子、全員から。
今朝から突然こうなった。昨日のうちにLINEで示し合わせていたのだろう。
ぐにゃり、と教室の景色がゆがんだ。背中から変な汗が止まらない。わたしは立っていられなくなって、自分の席に座る。
いつもいっしょにいる加奈と紗英は、美紀たちのところに行ってしまった。クスクスとイヤな笑い声が聞こえる。わたしは、ひとりぼっちだ。
ななめ前には、だれもすわっていない机といすがある。先週からずっと学校を休んでいる、古川さんの席。次は、わたしがそうなる番なんだ。
うつむくと、机の中から紙の切れ端がのぞいていた。
取り出してみると、「わたしは味方だよ」と書かれていた。
だれのものかわからない、小さな文字。わたしには光り輝いて見えた。
青春
公開:24/08/12 08:03
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