海のクラゲと空のクラゲ

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広大な海の中を、小さく揺蕩うクラゲが一匹、二匹。二匹のクラゲはただ黙って紺色の空を見上げていた。
一方陸の上では、大輪の花々が空を舞い、彩っていた。一際大きな音と共に、目玉の大花火が上がりだす。菊などの花と共に、大きな大きなクラゲが空に浮かび上がる。クラゲは海のような群青色の空を優雅に揺蕩うと、儚く、しかしながら美しく散っていった。
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ぽちゃぽちゃと、火の粉が水に落ちる音がする。と同時に、落ちた火の粉が小さなクラゲに変わっていく。あの巨大なクラゲは自らを華々しく散らした後、また新たに生まれ変わったのだ。そこに、先程の二匹のクラゲがまるで我が子を迎えに行くように走り、子クラゲ達を抱き締める。彼らは全員で手を繋ぎ、月明かりの照らす水平線の向こうへと泳いだ。そして小さくなって、消えていった。
ファンタジー
公開:24/08/07 20:39
クラゲ花火 クラゲ

ちむ( 愛媛県 )

文を書くことにハマり、最近活動を始めたひよっこ高校生です。お手柔らかにお願いします。

近況報告です!
長らく投稿をお待たせしてしまっていてすみません…ペンが(頭が)絶不調に陥っていまして中々「コレだ!」という作品が書けず…抜け出し次第投稿しますのでゆる〜くお待ちくださいませ!

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