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今日、良い反物が店に入った。
水色の生地の中、白い斑点がとても涼しげだ。まるで空を舞う泡のようである。
これなら浴衣に丁度いい。早速、彼の姿を思い描いては生地にハサミを入れようとする。
「邪魔するよ」
丁度のタイミングで彼がやってきた。
彼に件の反物を見せると一目で気に入り、すぐさま仕立ててくれと頼まれる。
だが今回は、いつものダボっとした感じではなく、スマートに仕上げてくれと言われた。
どうやら、彼女がそういうのを1つは持っておいた方が言ってくれたようだ。私も以前からそれは思っていた。
この反物でそれを作るとなるとさぞや見栄えが良いものに仕上がるだろう。彼女さんに拍手を送りたい。
仕立てたものを見て彼は喜んでくれた。きっと彼女も喜んでくれると言った。
私は余ってしまった生地で小物入れを作った。
私の想いは彼に告げてはいけないもの。はじけてしまいそうな感情を反物の小物入れにそっと忍ばせた。
公開:24/08/08 21:59

幸運な野良猫

yahoo!サーバーに問題が発生したらしく2022年9月1日より2週間入れなかったので新規にアカウント取得。
半年以上毎日Yahoo!IDでログインを試みるも、現在進行形でログインできない状態です。#EY003って何だ?
運営に報告するも、ずっと無視されております。自動応答メールだけが返ってくる…1年経過で、もう諦めた…

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