儂に何を飲ませた？

『あなた。これを飲んで下さい』
暑い夏の日。妻に渡された飲み物を、儂は何の疑いもなく口にする。
…胸に痛みを感じた。
これはもしや…毒か！？
妻は儂より３０歳も若い。遺産目当てで儂と結婚した可能性も当然理解している。
ついに行動に出たというわけか…しかし儂も黙って死ぬわけにはいかん！
儂は妻を睨みつけ、叫んだ。
「貴様ぁ！儂に、一体何を飲ませたぁ！？」
すると妻は後ろ手に隠していたものを儂に見せた。
F〇NTA。ミステリーレトロ味を。
「…妻よ。本当に儂に一体何を飲ませた？」
『それを私も知りたいのです。ネットで調べたらすぐに分かるでしょうけど、それじゃ面白くないでしょう。ミステリーレトロって言うくらいだから、あなたなら分かると思って…』
儂はF〇NTAの愛好者。知らぬ味などない。
でも…えー…これ、本当に何の味？
『あと、何で苦しんでいるんですか？』
「うん。それも含めて答えが知りたい」