シーグラス

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(…あら?この子はまだ尖っているのね。おいで、こっちにおいで…)

柔らかな波が、まだ鋭い小さな水色の光を手招きして岩場へ引き寄せると、あやすように優しく揺らしはじめました。岩にこつんとくすぐられるたび、小さな光はカチッカチチ…と音を立てて笑います。その楽しそうなようすに、岩場の影に隠れていたオレンジや緑色の光も飛び出してきて、鬼ごっこをはじめました。

(…元気いっぱいの子たち。たくさん遊んで、磨かれて…人を傷つけたりすることのない、まぁるくて優しい子に育ってね…)

波が子守唄を歌うと、泡がぽこん、ぽこんと生まれて青い煌めきの中を昇っていきます。小さな光たちは泡を追いかけて、コチッコチチ…とはしゃぎます。

何年も…何十年も…何百年も…繰り返し、繰り返し……



浜辺で見つけた、丸くて淡い小さな水色の光。そっと両手で包みこむと、深海を思い出したシーグラスの透明な歌声が聞こえる。
ファンタジー
公開:25/02/07 07:50
更新:25/03/26 18:08

花笑みの旅人( 気の向くまま )

ページを開いてくださり、ありがとうございました♪

6月12日〜6月末まで勝手にチャレンジしていた毎日投稿を無事達成することができたので7月から夏休みに入りま〜す(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

ガーデンでは☆を押してくださったのがどなたかわからないシステムですが、そんな中☆を押してくださった方ありがとうございました!また、リアクション等されていなくとも作品を開き読んでくださった方がいらっしゃいましたとしたら、重ねて感謝申し上げます。貴重な時間を割いていただきありがとうございました!!

もちろん、いつも楽しいコメントをくれるあなたも心からありがとう♪
では、暫くばいばいぴょ〜ん!

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