140字小説「印象の月」

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太陽系考古学者の父から、テレポートで7万年越しの誕生日プレゼントが届いた。父からの手紙と、ぼうっと青白い光を纏う乳白色の宝石だ。手紙によると、これは月長石と言うらしい。私は手紙を置き、宇宙船の窓際へ移動した。眼前の果て無い暗黒に月長石を翳す。太古に消滅した月を、知りたかったのだ。





※こちらは140字小説コンテスト「季節の星々(秋)」で投稿していたものです。落選作品。
その他
公開:25/02/10 17:20

板里カエ( 静岡 )

いたりかえです。空想と創造の毎日です。

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