スプーン曲げ
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むかしテレビで見たスプーン曲げに心を奪われ、あれからずっと練習している。
が、いつまで経っても出来る気配は無く、周りの人間にバカにされる毎日だ。
「んーーー…!んーーー…!曲がれぇぇぇぇ…!………ちぇ、今日もダメか」
うんともすんとも言わないスプーンを放り出す。ついでに、小さな虫を振り払うみたいに、腕をぶん!と大きく振り上げた。
すると、付いていたテレビから、アナウンサーの声がした。
『緊急速報です!先程まで地球に向かっていた巨大隕石の軌道が、大きく曲がって地球から、地球から外れました!!地球は救われたのです!!』
同時に外からも歓声が聞こえる。けど、俺の心は沈んだままだ。銀色に光るスプーンを忌々しげに見つめ、吐き捨てた。
「隕石の軌道を曲げるのは簡単なのに、何でスプーン曲げは出来ねぇんだよ!!」
が、いつまで経っても出来る気配は無く、周りの人間にバカにされる毎日だ。
「んーーー…!んーーー…!曲がれぇぇぇぇ…!………ちぇ、今日もダメか」
うんともすんとも言わないスプーンを放り出す。ついでに、小さな虫を振り払うみたいに、腕をぶん!と大きく振り上げた。
すると、付いていたテレビから、アナウンサーの声がした。
『緊急速報です!先程まで地球に向かっていた巨大隕石の軌道が、大きく曲がって地球から、地球から外れました!!地球は救われたのです!!』
同時に外からも歓声が聞こえる。けど、俺の心は沈んだままだ。銀色に光るスプーンを忌々しげに見つめ、吐き捨てた。
「隕石の軌道を曲げるのは簡単なのに、何でスプーン曲げは出来ねぇんだよ!!」
その他
公開:25/02/10 09:57
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