太陽を真上に
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「最近、日が短いよなぁ。夏の空、高い太陽が待ち遠しい」何となく呟いた。
男ふたり、西日に向かって歩く、部活の帰り道。
「だな。まぁ、夏の太陽も、高さは78度位だ」友人が言う。
「ん?そうなのか?」思わず聞き返した。戸惑っていると、そいつは続けた。
「地球上で、太陽を真上に仰げる場所と時間は決まっている。地軸の傾きが23.4度だから、北緯35度の俺らは蚊帳の外だ」
難しいことを言う奴だな、とたまに思う。本当はもっとレベルの高い学校にいるべきなのだろう。
「なるほどなぁ。ならいつか、その場その瞬間に行きてぇな。そこに特別感を感じられるのは『蚊帳の外』の特権だろ」思いついたことをそのまま口にした。
隣を見る。目を丸くしたかと思うと急に笑い出した。
「こんなくだらない話にマジメに返すなんて、オマエいいヤツだな」
「お前こそ、よくわかんねぇな」と小突きながら、少しだけ親密になれた気がした。
男ふたり、西日に向かって歩く、部活の帰り道。
「だな。まぁ、夏の太陽も、高さは78度位だ」友人が言う。
「ん?そうなのか?」思わず聞き返した。戸惑っていると、そいつは続けた。
「地球上で、太陽を真上に仰げる場所と時間は決まっている。地軸の傾きが23.4度だから、北緯35度の俺らは蚊帳の外だ」
難しいことを言う奴だな、とたまに思う。本当はもっとレベルの高い学校にいるべきなのだろう。
「なるほどなぁ。ならいつか、その場その瞬間に行きてぇな。そこに特別感を感じられるのは『蚊帳の外』の特権だろ」思いついたことをそのまま口にした。
隣を見る。目を丸くしたかと思うと急に笑い出した。
「こんなくだらない話にマジメに返すなんて、オマエいいヤツだな」
「お前こそ、よくわかんねぇな」と小突きながら、少しだけ親密になれた気がした。
青春
公開:25/02/05 00:00
更新:25/02/04 23:43
更新:25/02/04 23:43
初心者ですがよろしくお願いします。
心に浮かんだシーンを気ままに描いていきたいです。
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