鬼は内！福は外！

節分。多くの場所で「鬼は外！福は内！」と叫ばれる中、「鬼は内！福は外！」と、あべこべな叫びが時折耳に入る。
その出どころはどこかと調べてみれば、その多くは珈琲の美味い喫茶店である。店内を見れば鬼が一服している。
飲食店ならなおさら、鬼なんて入れずに福を招くべきではないか？と首を傾げる。
だが、飲食店だからこそ鬼を招く必要があると店主は言う。
福を招きすぎると、必ずよからぬ客が集まってくる。だから程々がいいと話す。
それに鬼がいる店で狼藉を働こうとする者はいない。
あと珈琲を焙煎するのに地獄の業火を利用している店も少なくないらしい。地獄の鬼から地獄の業火を仕入れているらしい。
店主自慢の一杯を飲んでみる。珈琲豆の香ばしさがガツンと脳に衝撃を与える。美っ味ぁ…
それに地獄の沙汰も金次第と言うように、罪人から金を受け取る鬼は多い。
そんな鬼達に常連になってもらうべく、節分はこう叫んでいるそうだ。