ある年、ある日の話

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「今年も来たなぁ」
「来たなぁ」
「この日だけは憂鬱だよ。誰が好き好んで、豆をぶつけられこの寒空の下放り出されなきゃなんねぇんだか」
「もうさ、恵方巻きだけ食ってりゃいいのよ。それを伝統文化だからってさぁ」
「言えてんな…まぁ、今更どうこう言ったってしゃーねぇ。明日に備えて、今日はあったけーもん食って寝るべ寝るべ」
「鍋食おう鍋食おう。こう寒いと、やっぱり鍋が1番だわ」

その時、思い切り部屋の襖が開いた。その先には、顔を真っ赤にした仲間がいた。

「おめぇら何やってんだ!!何処の家も、鬼が来ねぇから豆まきできねぇって騒いでんぞ!!」
「は?何でだ。節分は明日だろ」
「今日は2月2日だぞ」
「馬鹿野郎!!鬼なら今年の節分の日ぐらい確認しとけ!!」

「今年の節分は2月2日なんだぞ!!!」
その他
公開:25/02/04 08:50

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