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次郎君は、26番目の檻(おり)の前に立ちました。
檻の中には、動物園の25個の檻を歩きまわっている、自分の姿が小さく見えました。
まわり終えると、こちらに向かって歩いて来ます。そして檻の棒をはさんで、こちらを見つめています。
次郎君と、檻の向こうの自分は、じっと見つめ合いました。
すると向うの自分は、その手元にあるラリー用のスタンプに手を伸ばし、それを持ち上げ、ノートを取り出し、スタンプを押そうとしました。
次郎君はハッとしました。
もし向こうの自分がそれを押したら。そしてどこかへ行ってしまったら。
「自分が、ずっと檻の中にいることになる」・・・そう思ったのです。
次郎君は思わず大声を上げました。「やめて!」
そのとたん、目の前の景色は消え、彼は先ほど見終えた、25番目の最後の檻の前にいたのです。
彼は、もしかしたら26番目の「自分」という檻の中に入っていたのかな、と思いました。
檻の中には、動物園の25個の檻を歩きまわっている、自分の姿が小さく見えました。
まわり終えると、こちらに向かって歩いて来ます。そして檻の棒をはさんで、こちらを見つめています。
次郎君と、檻の向こうの自分は、じっと見つめ合いました。
すると向うの自分は、その手元にあるラリー用のスタンプに手を伸ばし、それを持ち上げ、ノートを取り出し、スタンプを押そうとしました。
次郎君はハッとしました。
もし向こうの自分がそれを押したら。そしてどこかへ行ってしまったら。
「自分が、ずっと檻の中にいることになる」・・・そう思ったのです。
次郎君は思わず大声を上げました。「やめて!」
そのとたん、目の前の景色は消え、彼は先ほど見終えた、25番目の最後の檻の前にいたのです。
彼は、もしかしたら26番目の「自分」という檻の中に入っていたのかな、と思いました。
ホラー
公開:25/02/01 21:07
更新:25/02/02 10:40
更新:25/02/02 10:40
動物園
檻
スタンプラリー
動物園の檻
雑貨関連の仕事をしています。こだわりの生活雑貨、インテリア小物やおもしろステーショナリー、和めるガラクタなどが好きです。
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