おたから

私は恵まれない女性におたからを配っております。
全員に行き渡るよう、数を調整しながら配っております。
その話を聞きつけてか、昨夜、私の家に強盗がやってきました。
「おたからはどこだ。おたからを出せ」
私に刃物を突き付ける男たち。拒否しようものなら、私は殺されていたでしょう。
だからやむなしに、男たちにおたからを差し出しました。
ええ、男たちは私の持つすべてのおたからを寄越すよう言ってきました。
私はそれに従い、男たちに私の持つすべてのおたからを渡しました。
バカな連中…と、本気で思いましたよ。
だって私が配っている”おたから”とは”子宝”の事です。
昔から子は宝といいますからね。相手がいなくても子をなせるのが私の持つおたからの効果です。
だから見てください。男たちのお腹を。
パンパンに膨れ上がっていますね。凄く苦しそうです。
あの中に何人入っているんでしょう？産まれるその時が楽しみですね。