思い出

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若い頃住んでいた寮や街並みが解体され、今度出来るビルの説明会があった。
聞いてる内にフット昔の事を思い出した。
寮での夕食時、友人の皿だけが異常に盛られていた。彼は春に入って来た賄係の女子に、自分はいつかレストランを開きたいと話し掛けたと言う、彼女も海外のレストランで修行したくて今はここで働いていると言った。その時から彼の皿が大盛りになった。
夏頃、彼の海外赴任が決まり秋には行くと彼女に告げたが、突然彼女はいなくなり、彼の大盛りも無くなった。

今、私の居る会場に美味しそうな匂いがして来た。同時に目の前に大きなビルが現れ、匂いはこの中からしている。中にはレストランが在りそこにいる若い二人を見て私はびっくりした。あの頃の二人だ!

驚ろき気づくと、私は説明会場に居た。
ここに建つビルの説明書が配られ見ると、彼が赴任した地名が付いたレストランの名前が書かれていた。ビルが出来たら行こうかな。
ファンタジー
公開:25/01/18 13:43

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