0
2
日曜の午後
「えっ!」
夕食の準備をしながらリビングの様子をのぞいてびっくりした
「ぱぱっ」
一歳の娘が夫の足元に抱きついて、はっきり『ぱぱ』と言ったのが聞こえたから
娘が初めてしゃべったのは嬉しいけれど、どこか寂しい気持ちも拭いきれず
「ねぇ、ママって言って」
柔らかいほっぺを指先でつついても娘は「ぱぱ」としか言わず、落ち込んでいるわたしを宥めるように夫が言った
「常にそばにいてくれる相手をわざわざ呼ぶ必要がない、ってだけじゃないのか?」
だとしたら
「あなたがわたしを名前で呼ばないのも同じ理由?"おい"とか"なあ"とかで誤魔化されてる気がするんですけど」
「なんで俺の話になるんだよ。それに、ちゃんと呼んでるだろ…名前」
「いつ、どこで?」
「ベッドの中で」
自分で言ったくせに照れている夫の腕の中で、娘は寝息を立て始めていた
「えっ!」
夕食の準備をしながらリビングの様子をのぞいてびっくりした
「ぱぱっ」
一歳の娘が夫の足元に抱きついて、はっきり『ぱぱ』と言ったのが聞こえたから
娘が初めてしゃべったのは嬉しいけれど、どこか寂しい気持ちも拭いきれず
「ねぇ、ママって言って」
柔らかいほっぺを指先でつついても娘は「ぱぱ」としか言わず、落ち込んでいるわたしを宥めるように夫が言った
「常にそばにいてくれる相手をわざわざ呼ぶ必要がない、ってだけじゃないのか?」
だとしたら
「あなたがわたしを名前で呼ばないのも同じ理由?"おい"とか"なあ"とかで誤魔化されてる気がするんですけど」
「なんで俺の話になるんだよ。それに、ちゃんと呼んでるだろ…名前」
「いつ、どこで?」
「ベッドの中で」
自分で言ったくせに照れている夫の腕の中で、娘は寝息を立て始めていた
恋愛
公開:25/01/22 20:06
更新:25/01/22 21:48
更新:25/01/22 21:48
はじめまして
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます