2
2
彼女と結婚指輪を選びに行った。
職人の手作りを売りにしているお店に入ると好みのデザインのものが見つかった。
「これ見せていただけますか?」
だけどしばらくして店員さんが持ってきたのは結婚指輪のサンプルだけではなかった。隣には等身大の若い男性のロボット。
「こちらは?」
「この指輪を作る職人と同じ人格を持ったサンプルアンドロイドです」
なんと彼は職人サンプルだった。正直指輪のサンプルだけでよかったのだが、せっかくなので職人サンプルと色々会話してみた。すると彼の指輪作りにかける情熱が知れて彼女も僕もこの職人をとても気に入った。
「これにします。職人さんもいい人ですし」
「ありがとうございます。本人はこの道30年です、安心してお任せください」
「30年!?どう見ても20代ですよね」
店員さんは気まずそうに言う。
「職人サンプルは創業当時のままでして…」
僕は老舗喫茶店のショーケースを思い出した。
職人の手作りを売りにしているお店に入ると好みのデザインのものが見つかった。
「これ見せていただけますか?」
だけどしばらくして店員さんが持ってきたのは結婚指輪のサンプルだけではなかった。隣には等身大の若い男性のロボット。
「こちらは?」
「この指輪を作る職人と同じ人格を持ったサンプルアンドロイドです」
なんと彼は職人サンプルだった。正直指輪のサンプルだけでよかったのだが、せっかくなので職人サンプルと色々会話してみた。すると彼の指輪作りにかける情熱が知れて彼女も僕もこの職人をとても気に入った。
「これにします。職人さんもいい人ですし」
「ありがとうございます。本人はこの道30年です、安心してお任せください」
「30年!?どう見ても20代ですよね」
店員さんは気まずそうに言う。
「職人サンプルは創業当時のままでして…」
僕は老舗喫茶店のショーケースを思い出した。
公開:25/01/20 22:00
更新:25/01/24 07:20
更新:25/01/24 07:20
山吹橙子(やまぶきとうこ)と申します。趣味で小説にチャレンジ中の平凡な会社員です。
楽しい話、ツッコミたくなる話が書けるよう日々精進しています。
ど素人のひよっこですがよろしくお願いします!
※コメント下手ゆえ、⭐︎の押し逃げをすることがあります。お許しください。
ログインするとコメントを投稿できます