ある午後
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午後の自由時間、空を見上げる。いくつかの雲が浮いている。
僕がいる地上には心地よい風が吹いていて、それはもちろん空にも吹いていて、雲は気持ちよさそうに、それに乗って空を滑っている。
ふと、その雲たちの中に一つ、ぎこちない動きをしている雲があるのに気づく。風にうまく乗ることが出来ていないようだ。
僕は目をこらす。雲に何かがくっついている。
それは初心者マークだった。
あの雲は雲になってまだ日が浅いらしい。
僕は微笑する。僕は雲に手を振る。雲は気づかない。一所懸命風に乗ろうと頑張っている。
僕は、頑張れ、と呟きながらその雲を追いかけようと歩き出す。
数歩歩いたところで、僕は目の前の塀にぶつかって尻餅をつく。それを見た仲間たちが笑う。
雲は相変わらずぎこちない動きで、僕らのいる少年院の上を通り過ぎていく。
僕がいる地上には心地よい風が吹いていて、それはもちろん空にも吹いていて、雲は気持ちよさそうに、それに乗って空を滑っている。
ふと、その雲たちの中に一つ、ぎこちない動きをしている雲があるのに気づく。風にうまく乗ることが出来ていないようだ。
僕は目をこらす。雲に何かがくっついている。
それは初心者マークだった。
あの雲は雲になってまだ日が浅いらしい。
僕は微笑する。僕は雲に手を振る。雲は気づかない。一所懸命風に乗ろうと頑張っている。
僕は、頑張れ、と呟きながらその雲を追いかけようと歩き出す。
数歩歩いたところで、僕は目の前の塀にぶつかって尻餅をつく。それを見た仲間たちが笑う。
雲は相変わらずぎこちない動きで、僕らのいる少年院の上を通り過ぎていく。
ファンタジー
公開:25/01/17 00:18
短い読み物を書いています。その他の短編→ https://tomokotomariko.hatenablog.com/
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