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戸棚にしまっていたドーナツが消えた。わたしは同居している二匹の猫型宇宙人を呼んで尋問することにした。
まずは古株であるトラ猫を問いつめる。
「かじゅえさん、いまならまだ間に合う。白状して」
かじゅえは人間で言うならおじさんだが、いかんせん普段からドジで落ち着きがない。今日も年がいなく、ギャアギャア反論した。
「ちょっ! 疑うとか何事!? 納得いかないんですけど!?」
「じゃあ口もとのクリームはなに?」
「これはアレ! 床にこぼれてたクリームをなめ取っただけ!」
「あっ、そう」
つめたく突き放し、今度は黒いタキシード模様の猫にたずねた。
「殿は食べてないよね?」
「ええ、もちろん」
眉ひとつ動かさないのは相変わらずだ。彼は本当に無実なのだ。
と、いうことは――。
「おまえか〜!?」
わたしはカーテンの後ろに隠れている新入りの猫型宇宙人を捕獲しに向かった。
ちなみに真犯人はわたしだ。
まずは古株であるトラ猫を問いつめる。
「かじゅえさん、いまならまだ間に合う。白状して」
かじゅえは人間で言うならおじさんだが、いかんせん普段からドジで落ち着きがない。今日も年がいなく、ギャアギャア反論した。
「ちょっ! 疑うとか何事!? 納得いかないんですけど!?」
「じゃあ口もとのクリームはなに?」
「これはアレ! 床にこぼれてたクリームをなめ取っただけ!」
「あっ、そう」
つめたく突き放し、今度は黒いタキシード模様の猫にたずねた。
「殿は食べてないよね?」
「ええ、もちろん」
眉ひとつ動かさないのは相変わらずだ。彼は本当に無実なのだ。
と、いうことは――。
「おまえか〜!?」
わたしはカーテンの後ろに隠れている新入りの猫型宇宙人を捕獲しに向かった。
ちなみに真犯人はわたしだ。
SF
公開:25/01/09 16:21
☆やコメントありがとうございます✨
以前のアカウントにログインできなくなってしまい、つくりなおしました。
清流の国ぎふショートショート文芸賞 入選
イラストはibisPaintを使っています。
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