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 ガランガラン。ジャララン。パンパン!

「さて、お参りも終わったし、おみくじでも引いて帰ろうか」

「そうだな。ええと、3番か。やった大吉だ!」

「新年早々縁起がいいねえ。羨ましいよ。さて俺は何番かな。えっ!」

「おい、どうしたんだよ。数字で吉凶ってわかんのか」

「いや、違うんだよ。これ見てくれ」

 筒から出たおみくじには「10000番」と書かれていた。

「なんだよ、これ。イタズラか?」

「いや。100番の棚の横に10000番がある。本物らしい」

「早く引いて見てくれよ」

「まあそう焦るなよ。ええと、あれ。「諭吉」しか書いてない」

「諭吉?まさか、10000番てことは、一万円と交換できる当たりなのか?」

「そうかもしれない。社務所に聞いてみよう」

 二人は社務所まで歩いていき、神主に聞いてみた。

「ああ、当たりなんですが期限切れです。新札になったもので」
その他
公開:25/01/04 21:56

たかきだ ほむら( 夜と昼のあわいに )

べんきょうちゅう。

ショートショートガーデン コンテスト クラフトビールコンテスト 【ハーフパイント賞】

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