また君に出逢えたら
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そういえば、君と出逢ったのは春薔薇が咲く季節だった。都会の公園の一角に咲く春薔薇はとてもとても美しかったね。同じ、いやそれ以上に君は美しい。そんな甘い言葉も出ていた事が懐かしい。今思うと少し恥ずかしいけど。君は僕に怯えていた。当たり前だ。だって君にナンパしたのだから。怯えていたはずが、君は不意に笑った。《変な人〜!!》と言って……。でも君は死んだ。恋人になった僕たち、浮かれていた。何もかも順調だった。僕が目を離した隙に君は猫を助けて、車に轢かれていた。君のこと、過去になりつつあるよ。けれどその事がひどく恐ろしい。いつか君自体も、僕の中から消えてしまうような。そんな気がして。
3年経った今。君と出逢った公園で同じ日、同じ時刻に来ている。君は過去になったけど、消えて無くなったりしなかった。今日も春薔薇が綺麗だね。春薔薇が咲く公園で、また君と出逢えたらどんなに。どんなにいいだろうか。
3年経った今。君と出逢った公園で同じ日、同じ時刻に来ている。君は過去になったけど、消えて無くなったりしなかった。今日も春薔薇が綺麗だね。春薔薇が咲く公園で、また君と出逢えたらどんなに。どんなにいいだろうか。
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公開:24/12/29 16:03
更新:24/12/29 16:40
更新:24/12/29 16:40
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