孤独なクリスマス

12月25日、今日はクリスマス。街中クリスマスの音楽と、恋人たちの幸せそうな笑顔で埋め尽くされている。それなのに、どうして私は､､､。あこは、顔を曇らせたまま、マフラーに顔をうずめた。あこには、
1つ年上の彼氏がいたが、ついこの間、クリスマスを目前にして、別れを告げられてしまった。「私のどこが嫌いだったんだろ」
1人つぶやいたあこは、通りすがりの恋人たちを羨ましそうに見つめた。1人で過ごす
クリスマスは、なんと寂しいのだろう。今ごろ別れた彼は、何をしているのだろう。そんなことを考えながら。


「っはあ、夢かぁ。」
目が覚めて、彼氏に振られたことも、クリスマスを1人で過ごすということも、全部夢だったことに気づいた。夢だったことに安心したあこは、ご機嫌で朝の準備を始めた。


しかし、今年のクリスマスを本当に1人で過ごすことになる、ということを、あこはまだ知らない。