デンジャー縞ほっけ部

俺は周りから怖がられている。商店街に行けばしかとされるし、ゲーセンは出入り禁止だ。自分では何が危険なのか分からない。ただ、刃向かうやつをボコボコにしているだけなのに。たったそれだけで危険人物とは言い過ぎではないかと俺は思っている。まあ、数ヶ月入院した奴も十人くらいはいるのでそのことで責められているのかもしれないが。それは、俺に刃向かったからだ。俺は悪くない。
俺は今年から地元で有名な高校の一年生になった。町中が噂している。

「おい、とうとう縞はあの高校に入ったらしいぞ」
「縞の親父さんも大変だな。しばらくは苦労するだろうな」

縞とは俺の苗字だ。親父は北海道の漁師でホッケとりの名人。俺はホタテやニシンには興味がない。親父以上のホッケとりになるつもりなのだから。そのためにこの高校に入って「ほっけ部」に入部してっぺんをとってやるのさ。

「デンジャー縞ほっけ部に入部決定」という噂は広まった。