小さなロミオとジュリエット

僕と彼女は戦場で出会った。

僕は流れ者。仲間達と旅をし、やっと安住の地に辿り着いたかと思えば「ここはお前達がいていい場所ではない！」と突然現れた軍隊に問答無用で攻撃された。
次々と駆逐されていく仲間達。当然抵抗はするものの、相手の強さに遠く及ばない。このままでは全滅も時間の問題だ。
それでも戦った。必死に抵抗した。
その戦いの中で、僕は彼女と出会った。決して恋に落ちてはならないふたり。
だけど僕らは恋の熱に浮かされた。この出会いは運命だ！
そんな僕らを戦いが引き裂こうとする。
軍隊は彼女に叫ぶ。「早くそいつを駆逐しろ！」
仲間は僕に叫ぶ。「早くそいつを殺せ！」
…もう、うんざりだ。
僕と彼女は戦場を抜け出した。
新天地を探そう。争いのない、ふたりが共に暮らせる場所を求めて！

「ぶえっくしょん！あ～…薬飲んだのにまだ効き目が出ないや。風邪薬さんよぅ…早く風邪のウイルスをやっつけてくれよ」