親戚の家のお弁当

親戚の家にお呼ばれした私と母。
親戚のおじさんやおばさんは、久しぶりに会った私をとても可愛がってくれる。
だけど、私と母の分のお弁当を用意してくれなかった。
ご飯の時間、皆はお弁当を食べている。
私と母だけ、それを見ている。
私達、何か悪いことしたのかな？何か嫌われるようなことしたかな？
私達を無視して、一心不乱にお弁当を食べる親戚のおじさんとおばさん。
涙ぐむ私に母がそっと教えてくれた。
「あれは死んだ人が食べるお弁当だから、生きている私達は絶対に食べちゃダメよ」
それを聞きホッとした私。
ただ、誰よりも早くお弁当箱を開けたみっちゃんから、卵焼きを一つ分けてもらった私。だけど、あまりのマズさにそれはすぐに吐き捨ててしまった。飲み込んでいない。
だからこれって大丈夫だよね？その事だけが少しだけ不安である。